私の冷却CCD カメラ撮影法


                                     M.Yoshida 
   







私の冷却CCD カメラは、ビットラン製の
BJ30L で、月・惑用に使用しています。
仕様は、CCD サイズ6 .5 ×4 .9mm 、
ピクセルサイズ9 ×9 ミクロン、ピクセル数
650 ×488 (33 万画素)です。
画像サイズは、17 .22 ×22 .93 cm
で、ほぼB5 判の大きさです。

接続しているノートパソコンは、NEC 製
PC9821Nr13 ・Lavie (ラヴィ)で、
CPU はPentium133MHz 、RAM96MB
ハードディスク1GB、空き容量約230MBです。

冷却温度は−2 ℃に設定している。短時間
露出の月・惑撮影では、この温度設定でも
ノイズは写りません。
また、ダークフレーム処理も行っていません。

CCD 画像の転送時間は、33 万画素で約
4 秒、2 ×2ビニング時では、約1 秒です。
画像のピント合わせ及び構図は、ピント合わせ
モードの2 ×2 ビニングで連続撮影し、つぎ
つぎと転送される画像を見て行っています。
これは、ビデオカメラのようなリアルタイム画像
ではないので、慣れが必要です。




C マウントアダプターの横から切り込みを入れて、
アセテートフィルターを抜き差しできるようにして
います。
また、ピント合わせに、ピントゲージを利用してい
ます。

   シーイングの影響を受けやすい月・惑の撮影法は、通常は、撮影モードの[連写]で
   連続撮影し、その中から後でよいものを選ぶというやり方でです。私の撮影法は、
   ピント合わせモードの1コマ撮影で、ノートパソコンのキーボードのEnt er キーを
   押して1 コマずつ撮影し、転送された画像をその場でチェックして「良ければ保存、
   悪ければそのまま削除」という操作の繰り返しています。最終的にディスクに保存された
   画像は、だいたい20 コマ程度なので、後で画像の整理が楽です。また、画像の構図を
   自分のイメージ通りきっちり合わせても、恒星時運転の赤道儀ではすぐに移動してしまい
   ます。したがって、[連写]撮影では、移動してズレた画像ばかりを無駄に撮ってしまう
   こともあるからです。

   冷却CCD カメラは、銀塩フイルムに比べて感度が非常に高いといわれています。確
   かに見かけ上、同じ大きさの画像での比較では、銀塩よりもCCD の方がはるかに短
   時間露出で済みます。しかし、CCD の撮像面積は、銀塩フイルムよりもはるかに小
   さいので、同じ合成F 値での比較では、CCDの方がはるかに強拡大されます。
   したがって、見かけ上、同じ大きさでの画像の露出時間だけで感度の判断をすることは
   できませんが、強拡大の画像が、短時間露出で済むのは有利なことです。

   私の冷却CCD カメラ・BJ30L は、BJ シリーズの中で画素数が最も少ない。
   しかし、画素数の多い   上位機種では、高画質が期待できる反面、画像の転送時間が
   かかります。転送時間が、長いと撮影間隔が長くなり、良シーイング時に撮影しなけ
   ればならない月・惑星には不利なので、月・惑星用には33万画素のBJ30L が、
   いちばん適しているのではないかと思います。

   撮像面積の小さいCCD に、強拡大の月・惑を視野内に導入するのは容易ではないので、
   私は、光軸を合わせたガイドスコープを利用して導入しています。また、このガイドス
   コープはシーイング確認用としても利用しています。

   冷却CCD カメラを使ってみていちばん困った点は、強拡大の惑星撮影の際、CCD
   チップ及び上部ガラス面に付着していると思われるゴミの影が写ることである。目に見
   えない微小なゴミでも拾うので厄介です。ゴミは、衛星の影と間違える可能性もあり注
   意が必要です。
   私は、メーカーにゴミの清掃を依頼しましたが、完璧に取り除くことは不可能のようで、
   現状では、ゴミを避けて撮影するしかないようです。

   CCDは、ダイナミックレンジが、フイルムに比べて狭い。したがって、明暗差の大きい
   月面の撮影では、場所によってはハイライト部が、完全にトンでしまうこともあります。
   また、他にフレアーなどが、写ったこともあり、これらは、構図や拡大率を変えて、でき
   るだけ避けて撮影するようにしています。

   以上、撮影法や使ってみた感想などについて書いてみました。少しでもご参考になればと
   思います。冷却CCD カメラについては奥が深いので、私には、ごく一部のことしか語れ
   ないことをご了承ください。